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「ドリアングレイの肖像」 詳細ストーリー

演劇<ドリアングレイの肖像>のストーリーをご紹介します。

ネタバレ度に応じて、以下のような構成にしています。

① インターパーク掲載のあらすじ(これはネタバレ小)
② あらすじ(ネタバレ中)
③ 詳細ストーリー(ネタバレ大)

③では、多少ですが私の解釈や感想も含まれていますので、制作側の意図するストーリーとは若干異なる部分があるかもしれません。その点ご了承を。

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1.インターパーク掲載のあらすじ


ユジンはロンドン・ショーディッチで偶然出会ったモダンアート作家ジェイドと彼の作品に一目で魅了される。
ユジンはジェイドを自分のフォトコラージュ展示会「七つの深淵」のモデルの中の一人として選択する。
ユジンの久しい友達であり文化芸術界のキングメーカーであるオスカーはジェイドの作品を見てジェイドを自分の「ドリアングレイ」として育てることを決心する。
ジェイドはオスカーの攻撃的な戦略の下で、世界的な新進アーティストとして生まれかわるが、遠からず遺伝的両極性障害が彼を襲う。
果てしなく繰り返される極甚な鬱病と躁症の中でジェイドと周りの人々の生は破壊されて行く。
ジェイドはますます統制不可能になる自分の姿を見て、ユジンにいつか自分の姿が醜くなったら誰も自分を見ることができないようにしてくれと告げるが…




2.あらすじ


画家のユジンは7人のモデルをもとにフォトコラージュを作ったが、その中には彼のミューズといえるジェイドがいた。ジェイドも芸術活動をする作家であり、彼に注目したオスカーはジェイドをスター作家にしようと決心する。オスカーの計略で「ドリアン・グレイ」という芸名で成功したジェイドは、永遠に美しい存在でいることを願うが、遺伝による躁鬱症状に苦しみ、次第に乱れた生活を送るようになる。ユジンはジェイドを治療させるが、医者からは完治は不可能であること、また治療を拒否した場合は躁の症状がひどくなり、さらに苦しい人生となるであろう、という話を聞くようになる。至急治療をしなければならない状況で、オスカーは躁状態ではさらに美しい作品が出ると言い、ジェイドを追い詰める。
一方でジェイドのミューズだったシビルは、ますますジェイドに執着するようになり、薬物中毒の症状もひどくなって病院で治療を受けるが、結局死んでしまう。シビルの死でジェイドを刺激するオスカー。ジェイドは何でもないと言うが、やがて苦痛によって堕落の道を進む。そして自殺を試み、命は助かったものの全身麻痺となって、ジェイドは結局、安楽死を選択する。




3.詳細ストーリー

オスカーが手掛けていたアーティストが死んだ。
アーリア・カーン。ファッションデザイナー。
だがオスカーは大して気にも留めていないように振る舞っている。

そのオスカーと、長い間仕事を通じて交友のある画家ユジンは、現在は人物の顔からインスピレーションを受けてのフォトコラージュ作成に没頭していた。

連作のテーマは「深淵」。

今回は、7人のアーティストをモデルにしたフォトコラージュなのだが、その7人目のアーティストがジェイドだった。
それを観たジャンヌは、ユジンの作品が以前よりも直接的な表現になった、と評する。


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▲オスカー(マイクル・リー)


夢 - オスカー
(バックで、モデルとなっているジェイドと写真を撮るユジンが登場。)

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▲ユジン(パク・ヨンス)、ジェイド(キム・ジュウォン)

オスカーはユジンの作品の中に、美と戦慄、そしてかすかな恐怖感を見た。

「ユジン。この絵は私が買ってもよいか?」
「いや、誰にも売らない。」
ユジンが作品を手放さない理由は、作品への愛着か、それともモデル・ジェイドへの・・・?

未知のアーティストであるジェイドに関心を持つオスカー。



しばらく連絡の取れなかったジェイドが、突然、ユジンを訪問した。
ジェイドは自分をモデルにした絵を見る。
「自分は、この絵のように永遠に美しい存在でいられるだろうか・・・?」

ユジンは、好きな時にいつでもこの絵を見に来ていいと約束する。

そのころ、オスカーはジェイドを調べさせていた。
ジェイドの母親は神経症を患い、すでに死亡していた。この神経症は遺伝の可能性があるらしい。
ジェイドにとってのミューズは歌手のシビルであったが、彼女は薬物中毒だった。



ジェイドは彫刻専攻のアーティストである。

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▲ジェイド(ムン・ユガン)

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▲ジェイド(キム・ジュウォン)

オスカーはジェイドの卓越した芸術感覚に魅了される。
「この才能は私が完成させよう。一緒にできるか? だが、簡単ではないぞ。。。。」

ジェイドは新鋭作家「ドリアン・グレイ」としてデビューする。
狂ったようにたかれるフラッシュ!
突然の環境変化に、最初は警戒しているようだったジェイドであるが、次第にその名声の価値を悟っていく。そうありたいと思っていたユジンのような存在に、自分は少し近づいたのだ。。。



ジェイドはユジンに何か贈り物をした。
だがユジンはそれを拒絶。
「次は何か気に入るものを送るよ。」
そして、そのためにはじっくり観察しよう、と言うジェイド。

「私があげるものはすべて受け取っていいんだよ。私が今後持つであろうもの、すべて。。。」
「まるで、いいものばかりではなく、悪いものまですべてやろうと言っているみたいで、ちょっと怖いな。」



ドリアングレイの展示会が企画される。
だが、「ジェイドの作品はまだ完ぺきではない」とオスカー。
オスカーは、競売を準備させる。

ドリアングレイの作品は高額で落札された。 

「ジェイド。お前の作品はまだ完ぺきではない。美しくなければ存在価値は無い!」
お前の中にあるものをすべて引き出せ! ジェイドを追い詰めるオスカー。



ジェイドはユジンを訪ねる。
「連絡なしに突然来られるのは好きではない」とユジン。
だが、ジェイドはそれを笑って受け流せるほどの精神状態ではなかった。

「美しさを作る職業であるが、その過程までは美しくはない。オスカーのやり方には次第になれるさ。。。」

だが、ジェイドが受けているストレスは相当に酷く、ジェイドの様子は尋常ではなかった。
ユジンは倒れるジェイドを支え、抱きしめながらジェイドの気持ちを落ち着かせようとするが、ジェイドの口からは「死にたい」という言葉が洩れる。。。



ジェイドは重度のうつ症状で入院した。面会謝絶。
オスカーは、そのくらいは普通のことだと言う。
「偉大なアーティストなら、そのくらいは克服しなければ。。。」

ユジンは、オスカーはやりすぎであり、その方式はジェイドには合わない、と非難する。

するとオスカーはユジンに問う。
「お前のその不安感の原因は何か? 本当にジェイドのためか?」

ユジンは過去に、絵のモデルとなったハザドを失うという辛い経験があった。
ハザドの命を助けられなかったことに、今でも自責の念を抱いていたのだ。



ジェイドは、自分の母親が精神病院で死んだことをユジンに話す。
ピアノとダンスが好きだった母親は、よだれを垂らしながら死んでいった。。。
母親のようにはなりたくない。
自分で自分を統制できなくなったり、狂ってしまったら、死にたいと言う。

ユジンは言う。
「自分は利己的な人間だから、その願いは聞き入れられない。」



ジェイドはしばらくうつ症状が続いていたが、次第に狂気が湧き上がってきて、シビルを訪ねた。

シビルと派手に遊びまわり・・・

ジェイムズには高級車を買い与え、シビルには家を用意した。
自分の作業を手伝ってくれた対価だと言う。

シビルは、家など欲しくないと言うが、機嫌を損ねたジェイドは「​歌わないシビルなど必要ない、自分にインスピレーションを与えないシビルなど存在価値がない」と言い捨て、ジャンヌに会いに行った。



ジェイドがジャンヌに会いに行ったという事実は、ユジンにとって何らかの刺激になったのか・・・。
ジャンヌをスタジオに招待し、写真を撮ってあげる。
ジャンヌは、自分のところにドリアングレイとユジンのコラボアート提案が来ていることを伝えるが、ユジンはフォトコラージュをしばらく続けたいと言って、これを拒否した。

ジャンヌの夫は浮気中だ。
その腹いせとして、ジャンヌはジェイドとスキャンダルを起こした。
離婚予定の夫の内縁女とジェードの間にも、スキャンダルを出そうと画策しているようである。
ジェイドは誰とでも寝る。ユジン以外。。。

ジェイドの様子を見張っていたロミオ。
ジェイドがもはや統制不可であることをオスカーに報告する。
オスカーは、ジェイドの病気が双極性障害であることに気づいていた。
「このままでは麻薬中毒者だと噂になる。スキャンダルを防げ!」
だが、ジェイドの治療は、作品制作のため許可しないのだった。。。

ジェイドがユジン訪問し、自分をモデルにした絵を見せろと要求する。
だが。。。
ジェイドには、それが壊れて見えるのだ。
「これが私? お前は最初から私をこのように見ていたのだ。こんなものを展示した!」
もうジェイドには振り回されたくないユジンは、無視。それどころかジェイドに対して悪態をつく。

ユジンは、ジェイドの状態が悪化していることに気づくが。。。

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▲ユジン(ヨン・ジュンソク)、ジェイド(ムン・ユガン)

医者から症状について聞くユジン。
ジェイドの病気はうつ病だと思っていたユジンだったが、双極性障害であると聞かされる。

ユジンは、ジェイドの病気を放っておいたことに対してオスカーを責める。
だがオスカーは取り合わない。

「苦痛と関係なしに芸術は誕生しない。」

アーティスト本人ではなく、作品にしか関心の無いように見えるオスカー。

「才能を極大化できる。そしてそれはお前も同じだ、ユジン。。。
その苦しみはハザドのせいであることは分かっている。
ジェイドも彼のように、自ら命を絶つのではないかと恐れているのだ。
お前は、ハザドの苦しみを大したことないと考えていた。
そして彼が死んだあとで、彼の死をもとに「死の連作」を完成させたじゃないか。
だから今、ユジン・リーがいるのじゃないか?
忘れるなユジン。
お前はその自責の念のせいで、ジェイドを犠牲者だと考えているのだ。
ジェイドのためではなく、お前自身のために。。。」



双極性障害。
躁状態の時に、芸術的な成果が出るという事例はあるものの、それは一時的であり、治療をしなければ年を取ってからは躁だけが残って苦しい人生を送ることになる。。。

ジェイドは結局3か月入院した。
ユジンが保護者となり、退院が許可される。

ジェイドに、病気のこと、治療のことを説明するユジン。
「この病気はけがのようなものだ。だから病気が現れたら、薬を塗ればよい。。」
自分の状態がひどくなったら、誰も会えない場所に連れて行ってほしいと頼むジェイド。
「わかった。そうしよう。。。お前がひどくなったら病院に連れてこよう。常に一緒にいてやろう。。。」



オスカーは言う。
「ジェイドに平凡な生活を? それこそ、ジェイドを殺すことだ。芸術家の死を単純に考えるな。。。」

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▲オスカー(カン・ピルソク)

オスカーは、不法移民の子として生まれた。まともな教育もうけられなかった。
自力でそれを克服し、現在のオスカーがいる。

オスカーは言う。
「皆は神に祈るが、神は最初に苦痛を与えるのだ。
これを克服できなければ、悲惨な生を送るが、克服できれば人生は完全に変わるのだ。
私はそのような神話を作りたい。
そして、皆が芸術を兼備できるようになることを願う。。。」



ユジンの作品は、ジェイドに会ってから変わったとジャンヌが言う。

ユジンとジェイド。ジェイドがユジンを撮影している。
ジェイドも、フォトコラージュに関心が高くなったらしい。

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▲ジェイド(キム・ジュウォン)、ユジン(シン・ソンミン)

シビルの死。。。
オスカーはこの事実でジェイドを刺激しようと考える。
一方、ジェイドは、オスカーに対して挑発的な態度を取る。
「この程度、何も感じないんだけど? お前のために作品を作るなんて。。。うんざり。」

ジェイドは動物の死骸を使って何かを作ったり、記者たちのカメラをぶっこわしたり、スキャンダルまみれになる・・・!

ユジンは、そんなジェイドについていけない。
病気のせいだということは頭では分かっているが、心がついていけないのだ。
病院へ行こうというが、ジェイドは拒否。
「病院には行かない。あそこでは私は死体と同じだ!母親みたいにはなりたくない!」

だが、ユジンは心を鬼にしてジェイドを入院させる。。。

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▲ジェイド(キム・ジュウォン)、ユジン(パク・ヨンス)

オスカーは言う。
「薬物付けの平凡な生と、瞬間に火花のように輝く生、ジェイドが望むのはどちらだろうか?
お前はジェイドがお前の生を破壊して去っていくのではないか、それが恐ろしいのだろう。
ジェイドのためではなく、お前のために。。。」

ジェイドは作品活動を開始する。
「手遅れになる前に、やりたいことがあるから。。。」

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▲ジェイド(キム・ジュウォン)

ドリアングレイの5回めの展示会がパリで開かれることになった。
ロミオはジェイドの状態が非常に危険であるとオスカーに進言するが、オスカーは待てと言う。

結局、作品の制作中に事故が起きてしまった。(ジェイドは、飛び降りてしまったらしい。)
ロミオは、ジェイドは脊椎損傷による全身麻痺であり、安楽死を望んでいることをユジンに伝える。
悩むユジン。。。



ドリアングレイの展示会。
一つ目の作品は、ユジンをモデルにしたフォトコラージュ、「Opposite You 」。

ここで、ジェイドのナレーションが入る。
最後に、ユジンに話したいことがある、と言っていたが、おそらくその時のセリフであろう。
安楽死を望むジェイドの言葉。。。

  ユジンの作品が好きだった。
  だから、私はそこに行きたい。
  ユジンの「死の連作」、その静けさと平穏の中に行きたい。 
  絵の外の世界は、苦痛ばかりだから。。。



ジェイドの死。
ドリアングレイの葬式が執り行われた。

手紙 - オスカー


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2 Comments

ringhun  

こういう話だったのですね(^◇^;)

hyangdaeさんこんにちは
わ、本当はこんなお話だったのですね!(◎_◎;)
ジェイドが最後は安楽死を選んでいたのも知りませんでした(^_^;)
半分くらいしかわかっていなかったけれど、私はとても好きでした。
最後のジェイドのコラージュとユジンへの想いには泣けたし、
オスカーの歪んだ愛情に、妙な共感を覚えてしまいました。
これは妖精様の演技(への愛?)のなせる技ですね。
いつものそくさまとは違うけれど、私はこういうキャラが割と好きです。
冷たいとわかっていても、自分の信念=愛を曲げないで突き進み、最後、虚しさに心をひとり痛めるオスカー。
ちょっとアランガを思い出してしまいました。

韓国ではこういう抽象的な作品は最初、受け入れられ難いのかな?
ミュージカルの方もあまり受け入れられませんでしたよね。
私はどっちも好きなんですけど・・・。
これも再演されたら受け入れられるのかな?

本当にセリフをもっと理解できれば、もっともっと深く感動できたのに、残念。
毎回自分の語学レベに涙したくなりますが、勉強もまたなかなかできなくて本当悲しい。
それなのに、最近は演劇がとても面白いと思えてしまったので、
今度こそここをもう少し上げたいです。
詳しいストーリー教えてくださって本当にありがとうございます。


2019/11/06 (Wed) 08:08 | REPLY |   
hyangdae

hyangdae  

Re: こういう話だったのですね(^◇^;)

ringhunさん^^

この作品、タイトルこそ「ドリアングレイの肖像」ですが、原作小説とはだいぶ違うストーリーなので、予習通じないですよねーー。
また、小説版のイメージを期待して見に行くとがっかりするかもしれず。。。

そこも、人気の出なかった要因かもしれません。

> 韓国ではこういう抽象的な作品は最初、受け入れられ難いのかな?
> ミュージカルの方もあまり受け入れられませんでしたよね。
> 私はどっちも好きなんですけど・・・。
> これも再演されたら受け入れられるのかな?

演出を担当されたイ・ジナさん。
これは単に演出を引き受けた作品・・・ではなくて、自ら作りたい作品でもあったそうなので、絶対再演を考えていらっしゃると思います^^;
(ゴーンも再来年予定で計画中らしいですしーー。)

イ・ジナさんの作品は比較的好きなものが多いので、コラボプロジェクトの第二弾、第三弾も楽しみ~~です!^^


ミュージカル版の<ドリアングレイ>もあまり人気がなかった・・・のですか?
たしかに3階席は結構空いていましたが、韓国は良い席から先に埋まっていくし、主役のチケットパワーが最強でしたので興行的には成功したのだろうなーーと思っていました。
作品が良かったか、と問われると・・・確かにビミョーな点は多かったかも。。。(何故にジン・テファ?とか。爆^^;)

2019/11/07 (Thu) 21:30 | REPLY |   

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