ベンハーのレビュー記事いろいろ

ミュージカル<ベンハー>のレビュー記事をいろいろ集めてみました。
概ね好評です!^^

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映画版と比較すると、やはり戦車競技のシーンと海賊との戦い&アリウス将軍救出シーンの迫力は落ちてしまうらしく、そこの部分は記者さんによって評価が少しわかれていました。
イ・ソンジュン監督の音楽も良いようですね。ただ、セリフ量が多いため歌の数が相対的に少なく、そこが残念だという意見もありました。

ストーリー的な部分では・・・記事を読んでいくと「そんな部分、映画や小説にありましたっけ?」とか「映画では割愛された部分がミュージカルでは復活したんだなー」とか・・・分かってしまう記述もありました^^
なので、事前知識を一切入れたくない方はレビュー記事は読まないほうがよいかもしれません^^

ピラト役のイ・ジョンスさんがシーンスティーラーとしていい味を出しているそうです♪^^


元記事はこちら → 文化


[文化レビュー] 崇高な人類愛を盛り出した本物の「ブロックバスター」…ミュージカル<ベンハー>

大劇場に似合う本物のブロックバスターミュージカルが来た。

10月29日まで忠武アートセンターで公演されるミュージカル<ベンハー>はルー・ウォーレスの原作小説を土台にした創作ミュージカルである。 「ユダ・ベン・ハー」という一人の男性の生を通じて苦難と逆境、愛と献身など崇高なヒューマンストーリーを完成度高く盛り出した。

主人公「ベン・ハー」役にユ・ジュンサン、パク・ウンテ、カイ、友達でありライバルである「メッセラ」役にパク・ミンソン、ミン・ウヒョク、チェ・ウヒョクが出演し、「エスダ」役にアイビーとアン・シハ、ミリアム役にソ・ジヨン、クィントス役にナム・ギョンウプとイ・フィジョン、シモニテス役にキム・ソンギ、ピラト役にイ・ジョンス、ティト役にソン・ハングク、ティルジャ役にクァク・ナユンが出演する。

<ベンハー>は二人の男の間で力なく祈祷するだけの女」や「聖女と悪女の間で悩む男主人公」のようにありがちな構造もなく、悪党メッセラを最後の決戦で退けて幸せにエスダと結婚するラブストーリーでもない。 彼は続けて苛酷な運命と不運な時代の中にほうり出されて転々とするが、その中で結局容赦という解答を探す。

この作品の全体的なクオリティはまさに「ブロックバスターミュージカル」と呼ぶのに遜色ない。 舞台の一番高い所までぎゅっと満たしたコロセウムの城壁、一つもぎこちなくなく2千年前の感じを表現した「ベン・ハー」の家などは他の劇で探しにくい雄大さとディテールをプレゼントし、照明と足音で威圧感を与えるローマ軍の印象的な最初の登場、青い海がそのまま感じられるクィントスの救出シーンやゴルゴタの丘などで見せてくれた驚くべき映像演出は力を十分にあげる所では与えて、除かなければならない所では除く演出の勝利だ。

ただし敢えて惜しい点はやはり1959年の映画の影に褪せるしかない戦車競走シーンである。 <ジャックザリッパー>でいなずまが走るオープニングなどを通じて映画みたいな演出を披露し、<三銃士>でも馬車の上で起こる襲撃シーン、島が崩れる爆発場面などを作り出したワン・ヨンボム演出は今回も舞台上でできる最上のミジャンセンを作ったが、CGなしに作られた歴代最高の名場面の中のひとつである戦車競走の影を完全に取り除けたとみるには難しいようである。

また別の点では音楽が不足である。 ミュージカル<ベンハー>は映画でも4時間に至る膨大なストーリーをせいぜい140分(インターミッション除外)中に効果的に縮約した。 それなのに<ベンハー>はその他の人物中心の作品と違い「話がとても急である」とか「説明が不足な」部分がほとんどなく蓋然性を備えて出る。 ただしその過程で音楽一つ一つは良いが、さらに多くの音楽があったらと思う心残りを残す。

ミュージカル<ベンハー>は良い意味で観客の期待を裏切った作品である。 何らの事前情報なしに劇に接すれば特別な「事件」より人物の「心理」を追う最後の場面で戸惑いを持つこともありうるが、前述したようにミュージカルの「公式」のような話を最小化した<ベンハー>は大規模の商業的プロダクションである大劇場ミュージカルで必要な娯楽的要素を最大限活かしながらも芸術的志向点を失わない結果を見せる。

創作初演ミュージカルに今後加えなければならない「可能性」ではない充実な完成度の中の「心残り」を捜し出す事はすごく新鮮で楽しい経験である。 「第2のフランケンシュタイン」ではない「第1のベンハー」を作るという俳優の叫びは現実になった。






元記事はこちら → KHAN


[レビュー]ミュージカル<ベンハー>、ホログラム・特殊映像…映画ベンハーの迫力を舞台上で

最後の舞台挨拶を終えて、他の俳優とともに舞台裏に退場した主演俳優が、一瞬歩みを止めた。 背を向けて立ったまま彼が客席を眺めるとすぐに嘆声が流れ出た。 観客の心残りに気づいたのだろうか、彼はつかつか舞台の前に出て、ぐっと握った拳を空に向かって突きあげた。 強烈な照明が俳優の顔を静止画面のように掴むのと同時に、会場の照明がすべて消えた。 引き継いで暗闇の中で噴出する熱狂的な歓呼、さっぱりと奇麗な仕上げだった。

<ベンハー>はアメリカの法律家であり小説家であるルー・ウォーレスの1880年ベストセラー小説を脚色した創作ミュージカルである。 国内ミュージカルで大きな成功をおさめた<フランケンシュタイン>の演出者ワン・ヨンボムと音楽監督イ・ソンジュンが再び手を取って開幕戦から話題を集めた。 原作自体が壮大なスケールと強烈なドラマ、スピード感あふれるアクションが結合された作品であるだけに、ミュージカルがこれをどのように再現するかも関心事だった。

話は西暦26年、制定ローマの迫害に呻くエルサレムを背景に始まる。 名望高い貴族家門の嫡孫ベン・ハーはローマの将校になって帰って来た友達メッセラと久しぶりに再会するが、メッセラの裏切りで家門全体が反逆罪を被るようになる。 濡れ衣をきせられたベン・ハーはローマ艦船で櫓を漕ぐ奴隷になる。母と妹も奴隷として売られて家が没落する。 ベン・ハーはローマ将軍を救ってあげ、彼の養子になって復讐を準備する。

ミュージカルは空間的制約を乗り越えるためにホログラムと後面スクリーンを積極的に使った。 念入りな舞台演出がオープニングから観客を捕らえた。 先月30日、公演でベン・ハー役を引き受けたカイが「希望はどこに」を歌う間、後面スクリーンには旧約聖書の中のユダヤ人の苦難の歴史がホログラムのように流れ、映画を見るような錯覚をプレゼントした。 悲壮美あふれる旋律で成り立った「希望はどこに」という舞台上ベン・ハーがイエスのホログラム映像を両腕で散らしてしまうことで終えられた。

有名な海戦場面は舞台の限界のために1959年作の映画<ベンハー>のスケールを追跡するには力不足だった。 しかしベン・ハーが海に落ちたローマ将軍クィントス(イ・フィジョン)を救出する場面では、特殊映像で海の深み感をよく生かし出してスケールに対する心残りを解消した。 戦車競走場面は後面スクリーンに透写されたコロセウムを背景に実物大の馬と戦車模型が回転する方式で設計して迫力を出した。 それ以外にベン・ハーの剣闘、ユダヤ独立運動家たちとローマ兵士の戦闘のようなアクションや場面転換用で登場する男性舞踊家の集団群舞も視覚的な楽しみをプレゼントする。

裏切りと復讐、別れと再会、没落と救いの話であるだけに<ベンハー>の歌は概して悲壮で激烈である。 ユ・ジュンサン、パク・ウンテ、カイなど、3人の俳優が引き受けたベン・ハーの歌は爆発的な高音に重たい感情を積んで運ぶ。 裏切り者メッセラの「私はメッセラ」もとるに足らない家の出身からローマの指揮官になった者の押えつけられたコンプレックスと勝負欲で一杯である。

ともすれば悲壮さだけで流れる所であった話にこっそり力を除いてくれるのはエスダ(アイビー、アン・シハ)の歌である。 エスダがエルサレムを懐かしがって歌う「懐かしい地」、カタコンブで再会したベン・ハーとエスダの二重唱「カタコンブの光」のような歌は叙情的な感動をそそる。 ベン・ハーの母ミリアムが歌う「祈祷」もハンセン病にかかった自分を見せないようにという心と息子に対する胸が張り裂けそうな懐かしさの間の葛藤をよく描いて共感を引きだす。

ピラトの存在が特記に値する。 聖書においてピラトはイエスを十字架刑に処する無責任なユダヤ総督として描写されるだけであり、別にドラマチックなキャラクターではない。 しかしミュージカルでは観客の楽しみのために必ず必要な役割を遂行する。 ピラト役を引き受けた俳優イ・ジョンスはふてぶてしいほほ笑みと粗野で重い体格、ここにコミカルな踊りを結合して観客の笑いに責任を負う。 忠武アートセンター大劇場で10月29日まで







元記事はこちら → NEWSIS


[レビュー] 練習曲であるワン・ヨンボム式総合贈り物セント···ミュージカル<ベンハー>

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馬が引く戦車に乗り込んだ者は演出家ワン・ヨンボムだった。 ミュージカル界下半期期待作である創作ミュージカル<ベンハー>は劇作まで引き受けた彼の作家的野心とミュージカルの属性である商業性が電車競争のように前後する。

ワン演出は、ルー・ウォーレスの原作小説(1880)でベン・ハー(ユ・ジュンサン、パク・ウンテ、カイ)が自分を裏切った友達メッセラ(ミン・ウヒョク・チェ・ウヒョク)と起こすはらはらする戦車競走に出場したことと違いはなかった。

<フランケンシュタイン>など大型ミュージカルのマイダスの手として通じるワン演出が上半期大学路で披露した<どん底>は作家的野心が目立つ作品だった。 小劇場ミュージカルだったが、演劇的な要素が強く、堅固なドラマが目に入って来た。

彼が自分のミュージカル人生の新しい幕を開くと予告した<ベンハー>でもドラマが目立つ。 暗転が多くて演劇的という評価が出る理由だ。

すでに小説を基にした同名映画(1995、ウィリアム・ワイラー)が巨大なスペクタクルを見せてくれただけに、空間の限界が明らかな舞台で、いくつかの場面では視覚的な快感を抱かせてあげるには不足になるしかなかった。 特に映画で有名な戦車競走シーンは予想どおりターンテーブル舞台と映像の組合せで勝負した。

雄大さと迫力を抱かせてあげるには映画のオーラが濃かった。 戦車を引く馬人形はイギリスの演出家トム・モリスの演劇<ウォーホース>の中の馬人形が思い浮かんだが、動きはかなり躍動的だった。

ただしワン演出はショーミュージカルの達人らしく、筋肉男の群舞はもちろん、ベン・ハーが後日自分の養父になる「アリウス」(ナム・ギョンウプ、イ・フィジョン)を救出する水中シーンをワイヤなどで素敵に演出した。

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<フランケンシュタイン><ロビン・フッド><ゾロ>そして<二都物語>まで、ワン演出の既存作品の跡が少しずつ覗き見えるが、自己複製というより「ワン・ヨンボムワールド」の総合ギフトセットのようだった。

何よりこのミュージカルにはドラマの原形質があった。 堅固な原作古典の力が土台になったが、ベン・ハーの受難とそれによる苦悩がよく現せていた。 ベン・ハーの母ミリアム(ソ・ジヨン)と彼の召使いだが精神的に交感するエスダ(アイビー、アン・シハ)など女性キャラクターの比重は大きくはないが、単に男主人公の叙事のための手段で使われていないという点で特記するに値した。

ワン演出とコンビであるイ・ソンジュン作曲家のナンバーは相変わらずどうこうなく高音を出入りして、ドラマに服務した。 たびたび俳優の感情過剰が観客の移入を遮断することがありうる危険もあるが、俳優の好演がこれを防御する。 特に先立ってミュージカル<ジーザスクライストスーパースター>でイエス役を引き受けたパク・ウンテがベン・ハーになり、イエスに代って十字架を負う場面では響きをプレゼントした。

ワン演出は古典を舞台に変奏しだす特技を今回も比較的よく生かし出した。 しようとする話をミュージカルという形式を借りて自分の印章を根気よく押し込んだ。 来る10月29日まで忠武アートセンター。







元記事はこちら → NEWSCULTURE


[レビュー] 血がたぎる剣闘と命をかけた競走、スペクタクルとドラマが共存するミュージカル<ベンハー>

血がたぎる剣闘対決と命をかけた戦車競走、<ベンハー>という古典を知っていれば思い浮かぶ場面である。 小説、映画ではなくミュージカル舞台で蘇った作品は観客を1世紀ローマ帝国時代に招待する。 最先端の映像で蘇ったローマの円形競技場とその中を疾走する馬たち、毎日戦争のような生を続けて行く当代の人々のドラマチックな話が合わさった。

先月末、国内初演の幕を上げたミュージカル<ベンハー>は<フランケンシュタイン>で国内創作ミュージカルの一線を画したと評価を受けるワン・ヨンボム演出の新作である。 古典に対する特別な解析と華やかな舞台演出、優れた技量の俳優の演技などですでに定評のあったワン演出は、今回はアメリカの作家ルー・ウォーレスが1880年に発表した同名小説を舞台上に持って来た。

1950年代、映画としても封切ってアカデミー賞11部門を受賞し、韓国の観客にも大きな印象を残した作品は、多くの者の頭の中に「立派な古典」で残っている。 すでに優れている名作、さらに膨大な量の大叙事詩を2時間40分程のミュージカルに圧縮する作業は容易でなかったであろう。 去る2015年<フランケンシュタイン>が開幕する前から<ベンハー>台本作業を始めたワン演出は長時間念を入れて<ベンハー>の幕を上げた。

劇はエルサレム出身のユダヤ人「ユダ・ベン・ハー」の波乱万丈な一代記を見せてくれる。 貴族家門の子弟として生まれたユダはエルサレムがローマの支配を受ける時期、濡れ衣をきせられて一瞬で奴隷に転落する。 一時ユダ家に世話になり友達の縁を結ぶが後にローマ将校になった「メッセラ」は自激之心のためにユダを崖っぷちで追い込み、結局ユダはメッセラに復讐を誓う。

ローマ軍艦の櫓を漕ぐ奴隷になったユダがローマの「クィントス」司令官の命を救って状況は反転される。 この劇的場面を表現するために舞台には巨大な船が置かれ、その上でユダを含めた奴隷が力強く櫓を漕ぐ。 今回<ベンハー>が他の作品と差別される点の中の一つが30人近いアンサンブルが全て男性で構成されたということである。 剣闘や戦車競争、戦争など、大きくて荒々しい場面に男優の強力なエネルギーが加わって壮観を演出する。

映画で特に注目を受けた剣闘競技と戦車競走シーンは今回のミュージカルで一番力を与えた正念場だった。 先立ってワン演出は前作<フランケンシュタイン>でも精巧な実験室セットで実感の出るように場面を演出して好評を博したことがある。 今回<ベンハー>では円形競技場を舞台セットで作り、その中を立体的映像で演出して観客が実際の競技場の中を覗き見るような印象を呼び起こす。 さらに戦車競走場面では模型の馬8匹を舞台に上げてユダとメッセラが実際に競走を繰り広げるごとく360度回転させて華やかなスペクタクルを具現し出す。

観客が華やかな舞台演出だけに視線を奪われずにドラマに集中できるようにしているのは余すところなく俳優の役割である。 <ベンハー>を見ていれば、今ではミュージカル俳優が演技と歌だけ上手であってはならないということが感じられる。 歌と演技は基本であるがその上によく作られた堅固な体で高難度の武術まで消化しなければならないので、俳優の悽絶な努力を舞台で確認することができる。

にもかかわらず「ミュージカル」であるため、音楽の魅力も重要であるが、イ・ソンジュン音楽監督は強烈ながらも力強いナンバー、叙情的ながら甘美なナンバー、雰囲気を転換させてくれる楽しいナンバーなどを適切に組み合わせて聴く者が退屈しないようにした。 また歌う者たちが自分の技量を十分発揮しなければならない難度の高い曲なので、来年の入試会場、オーディション会場には今回の<ベンハー>の主要ナンバーである「ゴルゴタ」「私はメッセラ」「懐かしの地」「運命」などが響き渡るようである。

1幕では主にユダ・ベン・ハーの一代記に焦点が合わせられたら、2幕では彼と同時代を生きたイエス・キリストの生も一緒に眺めることができるようにする。 ローマの支配を受けて疲弊した生を続けて行ったエルサレムの人々は、ナザレからユダヤの新しい王が来るという予言をきくが、彼がライ病患者も治すという「メシア」という事実が明らかになる。

聖書どおりピラトから苦難を受けて十字架を背負いゴルゴタの丘を上がる間、いろいろな逼迫と嘲弄を受けたイエスを見てユダは心の動揺を感じる。 メッセラに対する復讐で憎悪に捕らわれたユダに、ただ「赦しなさい」と言うイエス。 彼に向けて「それでは私は一体、何のためにここにいるのか。私の胸に徹した刀は何だったのか」と絶叫するユダは、とても人間的だからさらに深い共感を呼び起こす。 さらに先立って<ジーザスクライストスーパースター>ではイエスだったパク・ウンテが、今回は反対の立場に立って吐き出すセリフは妙な気持ちを呼び起こす。

目を捕らえる華やかなスペクタクルと心を鳴らすドラマが絶妙に共存する作品である。 <フランケンシュタイン>に継いで<ベンハー>が勝利の知らせを鳴らし、韓国創作ミュージカルの自尊心を率いて行くことができるか気になる。 来る10月29日までソウル興仁洞忠武アートセンター大劇場。








元記事はこちら → TVDAILY


ミュージカル<ベンハー>、「選択と集中」で描き出した荘厳な大叙情詩[レビュー]

荘厳な大叙事詩が舞台上に移された。 火花飛び散る戦車競走とゴルゴタの丘での心を焦がす絶叫が回り舞台の上で共鳴した。 大劇場ミュージカル界の新しいブロックバスター、創作ミュージカル<ベンハー>の登場はいろいろな面で劇的だった。

先月24日に幕を上げた<ベンハー>(演出ワン・ヨンボム)はルー・ウォーレス(Lew Wallace)が1880年に発表した<ベン・ハー: キリストの物語>を原作にする。 ローマ帝国時代、苦難と逆境を経験するエルサレムの貴族ベン・ハーの生を通じて、神の摂理を悟り、これを土台に愛と献身のメッセージを伝えようとする。

先立ってベンハーは<フランケンシュタイン>を通じて国内創作ミュージカル史上最大の興行をおさめたワン・ヨンボム演出、イ・ソンジュン音楽監督師団の新作で開幕前から大きな話題を集めた。 2014年<フランケンシュタイン>の開幕前から<ベンハー>の構想を始めていたワン演出の言葉のように、長い準備期間の末に舞台に上がった劇はワン・ヨンボム師団の総合ギフトセットだと言うだけに、華やかな見どころと流麗な音楽、ドラマで武装した姿である。

劇は西暦26年、ローマの迫害の下で呻くエルサレムの貴族ベン・ハー(パク・ウンテ)が友達メッセラ(チェ・ウヒョク)の裏切りによって反逆罪をきせられて数奇な生を生きるようになる話を盛り込んでいる。 櫓を漕ぐ奴隷として引きずられて行き、3年間苦痛の時間を過ごした彼が、海賊との戦闘中ローマの司令官クィントス(ナム・ギョンウプ)を救出して彼の養子になり、ローマで再会した同胞たちとともにエルサレムへ帰還して民族の独立に力をつくした中、仇となったメッセラと向い合って運命の戦車競走に出る過程を速い展開で描き出す。

すでに検証を終えた堅固な原作ストーリーを土台に、<ベンハー>は大きく裏切り、復讐、そして容赦で分けることができるベン・ハーの屈曲した生に密着して付いて行き、彼の人間的な煩悶と痛みを纎細に描く。 また人物の個人的事情に付いて行ってドラマ的魅力を生かすと同時に原作のまた別の特徴も十分生かした。 「キリストの物語」という副題のように、イエスの顔が全く明らかにならないながらもイエスの一代記と彼の精神をそっくりそのまま現わす原作小説の独特な魅力を、2幕のハイライト、「ゴルゴタ」を通じて溶かし出した。 そうしながらも果敢な選択と集中を通じて150分の中に全体叙事を滑らかに凝縮し、成功的なジャンル転換を企てた。

ワン・ヨンボム演出は彼だけの特色が感じられる多くの演出技法を一ケ所に集めて舞台上に古代ローマとエルサレムを具現し出した。 <三銃士>で披露した海上場面と旗群舞は奴隷として生きたベン・ハーの過去とローマの派手な王宮を描くのに使われ、<ロビン・フッド>で登場した影が立ち止まるような演出は悪役メッセラの過去回想シーンで効果的に使われた。 カメラで瞬間を捕捉したように時間を止め、スクリーンを見るような効果を出す映画的な演出技法でインパクトをあげたのだ。 海に落ちたクィントスを救出するベン・ハーの姿を大型スクリーン映像を通じて実感の出るように処理し、小説の中の膨大な場所的特性を解決する賢さも覗き見えた。

なかでも一番引き立った演出はワン演出のシグニチュアと呼ぶことができる回り舞台だ。 これまで<ハムレット><ジャックザリッパー>を通じて独特な回り舞台技法を披露した彼は、今回は舞台上に八匹の模型馬を持ちこんで巨大な戦車競走を具現したのだ。 それぞれで動いて走る馬の模型はVR(バーチャルリアリティー、仮想現実)を連想させる円形競技場の背景映像と一団となって雄大な視覚効果を出す。

またこの回り舞台は2幕後半部、ゴルゴタの丘へ引いて行かれるイエスとそれを防ごうとするベン・ハーの叫びを入れたナンバー「ゴルゴタ」でもう一回光を発する。 怒ったエルサレム市民と絶望に満ちたベン・ハー、容赦を話すイエスの超然たる態度を交互に提示する老練な演出はもちろん、十字架にぶら下げられたイエスの苦痛を赤い光が回るゴルゴタの丘の背景映像を通じて具現し出したスタイリッシュな試みが引き立った。

このように魅力的なミジャンセンを裏付けるイ・ソンジュン音楽監督の音楽も自分の長所を十分生かした姿だ。 叙情的な弦楽器の旋律と雄大な行進曲を行き交って劇のドラマを倍加する腕前は驚くべきである。 一例で、奪われたエルサレムの原野を懐かしがるエスダ(アン・シハ)の「懐かしの地」、希望を歌うベン・ハーの母ミリアム(ソ・ジヨン)のナンバー「光」などは暖かいメロディで感性を刺激する。

一方、ベン・ハーが苦しむ同胞のためにエルサレムへ出征を知らせて呼ぶ「運命」、悪人メッセラが自分の血なまぐさい過去を回想して歌う「私はメッセラ」、十字架を背負って引かれて行くイエス前で絶叫するベン・ハーの叫び「ゴルゴタ」などは悲壮な情緒をそそって観客の没入度を極大化する。 ここにショーマンの役割を呈して登場したピラト(イ・ジョンス)が広げるショータイム「シーザー万歳」など愉快なナンバーが加わるなど劇全体に幅広い感性を等しく入れた。

パク・ウンテ、チェ・ウヒョク、アン・シハ、ソ・ジヨンなど主演俳優は激強の高音を出入りするナンバーを力あるように消化して作品に力を積んだ。 特にベン・ハー役の主演パク・ウンテは歌に纎細な感情演技、武術シーンなどを立派に消化して、ベン・ハーの屈曲した人生史を説得力あるように解く歌と演技が劇の完成度を高めた。 過去ミュージカル<ジーザスクライストスーパースター>で人類のための犠牲の道で悩んだジーザスを演じたのとは正反対に、イエスの対蹠点に立って激烈な復讐心と鬱憤を吐き出すベン・ハーの姿は前作の限界を飛び越えたようである。

また去年<フランケンシュタイン>を通じて一躍スターとしてデビューした新鋭チェ・ウヒョクはメッセラ役を通じて一層深くなった演技を披露し成長した。 二人の叙事を裏付けるアン・シハとソ・ジヨンの安定したアシストはもちろん、クィントス司令官役のナム・ギョンウプ、シモニテス執事役のキム・ソンギが噴き出す中堅俳優の心強い存在感も目立った。 貪欲なピラトを描き出したシンスティーラーイ・ジョンスの個性ある活躍も引き立った。

ただ膨大な話を短いランニングタイム(インターミッション除外)に合わせようとしたら相当部分をセリフに依存しなければならず、だそのため全体ナンバーの個数が多くなかった点は惜しいポイントになりえる。 歌一曲一曲の完成度と俳優の歌唱水準が高いが、相対的に脳裏に焼き付く代表ナンバーは不在であった。 しかしこの小さな惜しさも結局、芸術性と商業性、二匹のウサギを逃さない劇全体の完成度の前では相殺される。

<ベンハー>は来る10月29日までソウル中区興仁洞忠武アートセンター大劇場で公演される。
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この秋冬も気になる作品目白押しです~~。とりあえず私は、先日観た作品の感想を早く書かなければ・・・^^;
そして、日本版ロッキーホラーショーも期待期待!

この冬の期待作
砂時計
私とナターシャと白い驢馬
嫌われ松子の一生♪♪♪
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気になったアーティスト中心のブログ・・・ということでスタートしました。が、最近は韓国ミュージカルの記事が多いです。
というか、韓ミュー関連ばっかです^^

好きな韓ミュー俳優さんは、キム・ダヒョン、ハン・チサン、この二人が私の中でのツートップ。この二人に続く三位争奪戦がなかなか激しい状態です(笑)。

好きなアーティストは、チェ・ドンハ、パク・ヒョシン^^

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